③ 米軍上陸からの生活
その当時,私たちがアメリカ人について聞いたこと,それから,噂では,アメリカ人は山は通れない,歩けないというのがまず一つ。それと夜は目が見えない。だから,夜は行動できんというのが一つ。この二つだった。私たちが知っているのはね。
だから,山に隠れておれば,ほとんどアメリカ人は来ないんだと,兵隊は来ないんだと思っておったんです。
その避難小屋で,普通は煮炊きをして,物を炊いて生活しているんです。そして上から空襲が来るときに,ガマ(自然壕)の中に逃げるという生活でしたが,もう空襲は来なくなった。空襲は来なくなった。空襲というと,私たちのところはほとんど弾が落ちなかったんです。
たまに艦砲射撃で,船から来るんですよ。ブルブルブルブルっていうと,「今,近いんだあ」っていうと這う。それから,ヒューとくると,「ああ,これは遠い」と言って,全然知らん顔して歩いている。だいたい,その弾の飛んで来る音で近いか遠いかというのがわかったんですよ。