◤ COLUMN!! ◢ 沖縄のカー

沖縄には「カー」とよばれる湧水、井戸が多く点在しています。沖縄の方言で「井戸」を「カー」または「カワ」とよびます。

「カー」は石積みされ、昔はおしゃべり(沖縄の方言では“ゆんたく”)をしながら水をくんだり、野菜や洗濯物、農具を洗うなど、地域の人々の情報交換の場でした。しかし、現在では、拝所として地域の人々の祈りの場となり、静けさに包まれています。

そのような中、糸満市にある与座ガーは、現在でも農業用水として、拝所として、また子どもたちの遊び場として与座区民の生活に関わる、賑やかな“憩いの場”です。

与座ガーは“村の発展の根源”であるといわれ、昔から与座区民は大切に利用してきました。
沖縄戦後、与座ガーは米軍が「ワーラーポイント(水源地)」として利用し、与座区民は利用できませんでした。その後、与座区民による30年間におよぶ「水源地解放運動」を経て、与座ガーは与座区民に返還されました。

現在の与座ガーの1日の湧水量は戦前の2分の1に減少しましたが、地域の水源として大切にされています。

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